まず手と足を動かすこと。
手と足を動かすといい。頭は最初にちょっと動かして、あとは手と足だ。本当に要領の良い人間なら頭を動かして最短経路で体を動かせばいいと思うが、自分も含めてそうではない人間のほうが多数派だと思う。
だから、何をすべきなのかわからない・何かを為せなくて不安だというときは、もう頭で考えるのをやめて兎に角、手と足を動かせ。
手と足を動かすとそのうち進めなくなるから、そうなったらまたちょっと考えて、そしてまた手と足を動かせ。
最短経路や効率ばかりをさかしらに主張して挙句動けなくなったら意味ないじゃないか。みんながみんなホリエモンのように賢くはないんだ。要領とか、そういうのはさておいといもまず動かないといけない。
幸運の女神は遅巧よりも拙速を好む。
不完全な戦力・準備
不完全な戦力・不十分な準備で戦わねばならないもどかしさ。あと少し時間があれば、あと少し人手があれば、もっとマシなカタチにできるのだが。
しかし与えられたモノでなんとかやり繰りするしかない。弱音を聞きたい上司などはいない。
もっとも、ノルマのために「なんとかしなければならない」という意識では身がもたない。ゆえに「なるようになる」というくらいの気持ちでいくのがよい。
リスクをとらねば逆に追い込まれる。
仕事でも人生でも、ノーリスクを旨としていてはジリ貧になるばかりである。麻雀でも、ベタオリしていれば振り込みこそ回避できるが、その先にあるのはツモられ貧乏だ。
だから、然るべきときには、ある程度のリスクを承知で勝負に出なければならない。僅かなリスクから逃げてばかりいては、そのうちとんでもない状況に追い込まれ、いよいよ分の悪い勝負に挑まざるを得なくなる。
計画から外れても上手く行く時は上手くいく。
失敗と成功は紙一重であり、そこに至るプロセスは表裏一体である。
ミッドウェー海戦における米空母攻撃隊のめざましい成果は、必ずしも当初に予定されたシナリオどおりの作戦行動によってもたらされたものではない。
「予想外の出来事にも臨機応変に対応した結果、米国に勝利が転がったのだ」ということも言えるだろうが、しかし、こんなことは後から振り返ればこそ「臨機応変」といえるのであって、もし失敗していれば「右往左往」と表現されていたことだろう。
結果として効果的な波状攻撃に繋がった攻撃隊・爆撃隊発艦を巡るスプルーアンス第16任務部隊司令官の0307から0428の意思決定についてなど、勝利したから「果敢な意思決定」なのであって、敗北していれば「意思決定の混乱」となっていただろう(日本海軍における兵装転換のドタバタがそう評されているが如く)。
何が幸運に繋がっているかわからないものであるから、予定通りにことが進まないからとて投げやりになってはいけない。小さな失敗や低迷は、後の大勝の布石かもしれない。
評価は後から、然るべきときに下される。いまは、一生懸命やるしかない。
安牌づくり。
営業成績は、ある一定期間で査定される。たとえば、「1年で10件」というノルマを課されたならば、1年で10件いこうが15件いこうが、査定上、大きな差はない。(10件いくか、いかないかが決定的に重要なのだ)
だから、その期間内で15件いきそうならば、(古典的な手であるが)、調整だけしておいて、実際の調印は次期に回したりする。いわば「安牌」を作っておく。
自分はこれが極端に苦手で、ついつい嬉しさからクロージングまで突っ走ってしまう。おそらくは今期、20件くらいはいける勢いだが、これは賢いやり方ではない。来期に向けて、ナンボか安牌を作っておくべきだったのだ。事実、来期は酷いことになるだろう。なにせ安牌をつくらず、むしろ先食いしたようなものだ。
今期のノルマしか考えず、焦りすぎた結果が裏目に出た。
仕事上の地雷のことは忘れよ。
将来のことは誰にもわからない。神でないかぎりは担保などできない。確約などできない。突き詰めれば不確実なことばかりだし、どうなることかわからないことしかない。
仕事上で埋め込んだ地雷のことで不安になる気持ちはわかる。しかし、地雷が炸裂するまでずっと不安がっているつもりか?そんな馬鹿なことはない。やれることをやったら、あとはすっぱりと忘れよ。
それが正しいことなのかという問いはあろう。けれども、皆、究極の不安に対して日々目を背けて生きているではないか。死んだらどうなるのか、という究極も疑問に対して。
だから、仕事上の、たかが数億の損賠をされるかどうか、などという不安など忘れてしまうがよい。忘れてしまって、当面の目標に邁進するべし。それに尽きる。
可能な限り小細工よりも正直に。
商談は駆け引きだからバカ正直では話にならない。策を弄したり小細工を用いたりすることも必要。
しかし、それらは最小限に留めるべきであって、正直にストレート勝負できるならば、できる限りそうするべきである。少なくとも「小細工を用いるか、正直に行くか」で迷った時は、後者を選択すべき。
幸運の女神は賢しらな狐を好まない。
今回の商談も、正直ベースの方針をとったことが吉とでた。まだクローズには至っていないが、遠からず調印に至る見込みだ。