労働
「理不尽な仕事に従事しているときでも、きっと誰かが見てくれている。そして、その頑張りは必ず後で報われる。だから、腐らずに頑張れ」という言説。かかる言説は、欺瞞とまでは言わない。しかし、人間に対して過度な期待を抱いている。過度な期待をすれば…
「ここの数値が違っているように思うよ?」とやんわり指摘してるのに、指摘事項をろくろく検討もせずに「いや、ミスしてないと思いますけど」的な返事をされると気分が悪くなる。「じゃあ、この数値はなんなの?」と聞いていくと、結果、やはり数値が違って…
娘と接していると家族とは良いものだと思ってしまう。けれども、親と接していると家族とは煩わしいものだと認識させられる。 どのような点で毒親なのかということに関しては、いくら筆舌を尽くして語っても他者には理解されない。親不孝だと思われるのみで、…
悪いことが続くと、それを上回る幸運が訪れたりするし、そうかと思えば突如それまでの幸運が吹き飛ぶような大幅な厄災が降りかかったりする。そしてまたそのあと、いままでのものをひっくり返すくらいの出来事が起こったりする。 だから少々バッドイベントが…
公言して良かったと思ったことは一度もない。個別具体に関する意見や主張はガシガシしていくべきだが、殊に行動原理に関することは公言するべきではない。百害あって一利なしである。 後輩にすれば説教臭くなって疎まれるばかりであるし(表面上はさもありが…
しかしながら、指摘を受けたからと言って直ちに自分のやり方や行動が誤っていたとは限らない。 世の中は成果主義であるから、成果があがらないときに周囲がとやかく言ってくるのは当然。しかしながら果たしてそれは中身のある指摘なのか、どうか。 成果とい…
前回の話にも通じるが、運命の女神がボールを持っているときにあれこれ動くことは賢明ではない。 物事にはタイミングがある。「ここは動くときではない」という時もある。そういうときは、じっと待つことが大事である。あれやこれやと動いた結果、余計に状況…
これが仕事の鉄則。 仕事がうまくいかないとき、スランプに陥ったとき、難問にぶち当たったときは、頭ではなく手と足を動かすこと。(凡人の考えは休むに似たりである。世の中の多数派は凡人だ。) あれこれ考えるのを止めて、とにかく行動すること。巧遅より…
新小結に昇進した貴景勝は26日午前、東京都墨田区の両国国技館で記者会見に臨み「勝っておごらず、負けて腐らず。精神面が上下せず、気持ちの強い力士になりたい」と決意を披露した。 (産経新聞) 「勝っておごらず、負けて腐らず。精神面が上下せず、気持…
財産が増えれば、強盗の心配をしないといけない。 それと同じこと。 順調に事が進めば、地位が上がったり名声が高まったり給料が増えたりする。 しかしそれは同時に、それらを失うことの不安を抱えることにもなる。 仕事がうまく進んでいるとにはついつい喜…
仕事にかんすることであれ、資格にかんすることであれ、なにかを学ぼうとするときは常に質問を意識して学習するとよい。 仕事にかんすることであれば、顧客や取引先からの質問を、質問にかんすることであれば、試験で問われそうなことを意識して学ぶというこ…
タスクに追われて、何から手をつけてよいのかわからない、というときは、メモに書き出してみるのが有効的だ。古典的な手法ではあるが。 頭が混乱しているときは、少しでも脳みその負担を減らすことが大事。どんな仕事を抱えているかを、外部媒体に預けてしま…
褒められたら嬉しいのは人間の性である。しかしながら、こと仕事に関しては、それにできる限り抗うべきである。 なぜなら、褒められて嬉しいということは、自分の評価を他人に依存しているわけだ。だから、その人があなたを貶せば、気分は落ち込むというわけ…
ワークライフバランスの真髄はここにある。 仕事で追い込まれている時は家庭内の不和を忘れ去ることができる。家庭内のことで頭を抱えているときは仕事上の悩みを忘れ去ることができる。 悩みは、別の悩みによってしか紛らわすことができないのではないか。 …
手と足を動かすといい。頭は最初にちょっと動かして、あとは手と足だ。本当に要領の良い人間なら頭を動かして最短経路で体を動かせばいいと思うが、自分も含めてそうではない人間のほうが多数派だと思う。 だから、何をすべきなのかわからない・何かを為せな…
仕事でも人生でも、ノーリスクを旨としていてはジリ貧になるばかりである。麻雀でも、ベタオリしていれば振り込みこそ回避できるが、その先にあるのはツモられ貧乏だ。 だから、然るべきときには、ある程度のリスクを承知で勝負に出なければならない。僅かな…
失敗と成功は紙一重であり、そこに至るプロセスは表裏一体である。 ミッドウェー海戦における米空母攻撃隊のめざましい成果は、必ずしも当初に予定されたシナリオどおりの作戦行動によってもたらされたものではない。 「予想外の出来事にも臨機応変に対応し…
営業成績は、ある一定期間で査定される。たとえば、「1年で10件」というノルマを課されたならば、1年で10件いこうが15件いこうが、査定上、大きな差はない。(10件いくか、いかないかが決定的に重要なのだ) だから、その期間内で15件いきそうならば、(古典的…
将来のことは誰にもわからない。神でないかぎりは担保などできない。確約などできない。突き詰めれば不確実なことばかりだし、どうなることかわからないことしかない。 仕事上で埋め込んだ地雷のことで不安になる気持ちはわかる。しかし、地雷が炸裂するまで…
商談は駆け引きだからバカ正直では話にならない。策を弄したり小細工を用いたりすることも必要。 しかし、それらは最小限に留めるべきであって、正直にストレート勝負できるならば、できる限りそうするべきである。少なくとも「小細工を用いるか、正直に行く…
良いことに巡り合うことだけが幸運だけではない。悪いことを回避することも幸運の一つである。前者は認識しやすいが後者は認識できない。 今日は契約をクローズするという幸運には恵まれなかったかもしれない。けれども、大過なく一日を過ごすことができたと…
「出来の悪い部下を持った」「部下の動きが悪い」などと言って嘆いたり、感情的に部下本人にあたったりすることほど愚かしいことはない。 これは麻雀に喩えるならば配牌が少々悪いからと言って嘆いたり、怒ったりするようなものである。 配牌が悪くても、周…
主に、プロジェクトAとBに関わっている。それぞれにノルマがある。支店長が力を入れているプロジェクトはAだが、会社としてはプロジェクトBに力を入れているように思う。これは随分と不思議な状況だ。しかし実際にそうなのだから仕方ない。常識的に考えても…
手と足を動かせば、なるようにはなる。手を動かして書類を作り、足を動かして客のところに行けば、あとは幸運の女神次第で契約がとれるだろう。 しかし頭だけ動かしていては、何も始まらない。頭のなかで悶々と考えていても、幸運の女神は微笑んでくれない。…
「子どもの顔を見ると仕事の疲れも吹き飛ぶ」などと言う人がいる。 そんな馬鹿な。と常々思っていた。子どもの顔を見ても疲れがとれるはずがない。 けれども、昨日、仕事で疲労困憊して帰宅して娘の寝顔を見ていたら、なんとなく言わんとしていることが理解…
『人口論』は、人口増加が食物増加が上回りそれが貧困などを生むことを説いた人口学の古典的名著である。たしか高校の地理の授業でも名前だけは出ていたはず。 さて学生時代にこの本を読んだときに感銘を受けたのは、「なぜ神はそのように(人口増加>食料増加…
禍福は糾える縄の如しなどという格言を持ち出すまでもなく、良いことと悪いことは交互にやってくる。 不測の事態が相次いで数日前まで追い込まれていたパンク寸前の状態であったものが、思わぬ幸運に恵まれたおかげで(まさかこの案件がまとまるとは!)、今は…
方法は二つある。 開き直って眠ること。遊ぶのではない。「眠る」こと。心配事のほとんどは睡眠することで、解決策とまでは言わないまでも、以前よりも良い案が浮かぶことが多い。 もう一つは、手と足を動かすこと。せっせと書類を作成して、営業をかけるの…
何も思い煩うことはない。 社内での評判が落ちて、ボーナスの査定に響くだけだ。あまりに未達が続くと会社に居づらくなることもあるだろう。ならばしかたない、何か別の仕事を探して口に糊するまでだ。 そのくらいの気持ちでいかないと、あまりにも窮々と仕…
なぜそのようなミスをするのか、まったく理解に苦しむ。 専門的な知識など不要で、一般常識レベルの作業であるはずなのに。もう少し丁寧に仕事をすれば間違うはずがないのに。気の利いたアルバイトですらそのくらいこなすだろう。そこそこの学歴があって、正…